2002年07月03日(水) 水無月


晴天の京都。
ちゃんとした飯も食べずにずっと走る。

7日は、ばあさんの命日。
法要には、レギュラーの仕事が何時もあっていけないので、
墓参りに行く事にした。


七夕の日に毎年会えないなんて事は、ばあさんはわかっている。
そんな仕事なのだから。



渡月橋を渡ると人力車が並ぶ
曳き手の兄ちゃんの話が聞こえてきた。
「どうせ暑いんやったら、曳いてる方がええわ」

まさに、そのとおり。
どうせなら、走ったほうがいい。


撮影所時代によくロケに行った広沢の池で休憩する、
カキ氷の看板で、
甘いものが非常に欲しくなった。


西陣の和菓子屋に立ち寄る。

懐かしい景色の中、
背中のデイバックの中の水無月のパックがガサゴソいう。

墓の前でしゃがむ。
水無月をあげて、ばあさんに言った。
「また、法事いけへんけど、ええやろ」
どうせ、やるのなら、忙しい日の仕事は、
心おきなくやったほうがいい。

そして、俺もばあさんの好きだった水無月を食う。
疲れた身体に、糖分が回るようだ。

ばあさんの分も口に入れて漕ぎ出した。


「どうせ暑いんやったら、走ったほうがいい」
この夏はこの言葉を何度も、つぶやくだろう。




水無月:旧暦の六月:田に水を引く月。
    和菓子:三角に切った白ういろうに小豆をのせた物。邪気払い(京都)