2002年02月11日(月) 壊れたピアノ

宇治〜逢坂山〜石山〜宇治川ライン〜宇治  63Km  雪のち曇り

雪が降り出した。

高速道路に、そして、山々に雪がポツポツ降る。

風が吹いて、斜線になった雪が、どんどん牡丹雪へと変わっていく。


路面が、濡れて行く、泥除けのないロードサイクルの背中が
冷たくなってきた。

ここは逢坂山。

高速に沿ってかけあがると、本格的な雪になった。

京都と近江をつなぐ重要な道路なのだ。。
電車が、国道が、そして、東海自然歩道が走っている横で、一息入れた。
人間で言えば首の部分。色々な需要な道が走っている。

なぜ、ここに道が集まっているかは、自転車に乗ることで教えられた。

もっとも、標高差のない谷に沿った道。
自転車でのコースプランは一番高低差が気になるからだ。。

歩くのが楽なので、自然とここに道が出来たのだのだろう。


この先は、宇治川ラインに向かう。

その道のりに不安を覚えるほどの雪は、視界をさえぎっていく。

休憩に公衆トイレに入る、センサーで童謡が自動演奏される。

「いきはよいよい帰りは怖い」

その通りだ、ここで戻るより、進んだ方が良い結果が出るだろう。

宇治川ラインの方が、雪はましだと思える。

身支度をして、ラインに向かう。
歩道の斑点模様はもうなくなり、真っ黒になっている。

「雨は壊れたピアノ」と
昔の歌が、心の中で鳴り出した。

自分で自分にツッコミを入れる。
「雪やっちゅうねん」
雪も、雨も同じだと言う意味だろうか?

でも、明るい空に向かう雪はすこしも冷たくは感じなかった。


そして、雪は下流に行くほどやんでいった。
降りだと予想していた道は、緩斜面でどんどん漕がないと走らない。

視界が開けて、宇治川の清流が見え隠れする。

そして、一瞬の降り。汗が、濡れた背中が冷たく感じる。


宇治橋のたもとで再び休憩した。
カップルの写真を撮ってあげた。もうここは普通の観光地なのだ。

ゆっくりと坂をあがる、実家に車を置いているために戻る。

近くの家から、ピアノの音が聞こえた。

それは、学生時代の後輩の家。
高校時代に、どんなピアノを買おうか相談された事を思い出す。

古い子供の頃から使っていたピアノを買いかえるとの話しだった。

当時、バンドに、こっていた俺は迷わず電気ピアノを勧めた。

ライブで何度か弾いたことがあるその電気ピアノを、
今、誰が弾いているのかは、今の俺にはわからないが、

その電気ピアノの音色は、あの頃のまま。

セツナク響く。


壊れたピアノの変わりにやってきた電気ピアノで
バチュラーガールを弾いた事を思い出す。

「雨は壊れたピアノさ」と

ああ、つながったと、坂を漕ぎはじめた。


かぶんの日記より

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