この街で生まれた。



京都。





職人の町。




もう都会になってだいぶんとたつ
















他の街とは違うものがここにはある。

  
















生糸の匂い。









古い町屋。




まだうちの家族が織屋だった頃、この場所にいた。







今でも織機の音が聞こえてくる。






綴れ挿せ、かとおさせ。




ツツヅレサセ、カトオサセ。













小さな頃の記憶。




火事をはじめて見た所。



 



















母校。







この桜の木の前で、入学式の写真を撮った。





ダルマさんにボールをぶつけられず。


  


給食が嫌いだった。









でも、








もう廃校になっていた。






















昔の家。


  



地蔵盆を家の戸を全て取り払ってやっていた記憶。








赤影ごっこの背景は煙突。











懐かしい記憶の道をゆく。


  


買い物は商店街。





当時はオモチャも売っていて。


たのしみだった。



でも、みかんの山をひっくり返して、
弁償した。

















引っ越すときに開店したお店も、
もう四半世紀以上の老舗。



 














花屋の娘さんが、幼馴染だった。

  














ラードで揚げたコロッケの味は。








銭湯に向かう道の味。



 
















西陣のばあちゃんは、着物に割烹着。





   



うちのばあさんは、もういない。
















糸屋格子は、部屋に光を入れて、
何万種類の生糸の色を見分ける。











そんな、芸術家のような職人の町に生まれて。




 



そして、今の自分に振り返る。







この街の記憶が薄れてしまっても


その西陣の心意気は変わらない。


心の原点に西陣は今も生きていた。




たとえ思い出になるとしても。










西陣:2005KABUN:





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