あたしの、一人旅の理由なんて

本当は、ないんだ。





傷心でもなく、




 


気まぐれに
ただ、空を飛びたかっただけ。




  

地図のない旅に出たかっただけ。







機長さんのアナウンスで、

台風が来ていることをやっと知った。







あたしは脳天気に

ゆずジュースを選んだ。












たどり着いた、南の島。








色を追って歩く。

  





ちいさなあたしの名前を見つけた。



 









ここは、島なんだ。



 


行く当てもなく、



足跡さえ残さずに歩きたい。











銀行も映画館も。

  



ラーメンさえ違うんだ。





 

















外国の軍隊の駐屯地。




   


ここだけアメリカ。


 






















おばちゃん
食べきれないよ。







はじめて、残してしまった。

ゴメンネと目配せした。




夜は兵隊さんがいっぱい来るんだろうなあ。


日本なのに、異国の雰囲気がしたよ。




小雨の中。

歩いている日本人は

あたしだけ。



   








日差しがまた、さしてきた。

  















商店街へと戻る。

   

南国の服、南国の花。




房ごとのバナナ。


  




チューブの下。

  



赤。


  


「ミミガー食べてみて」

  






「魚も貝も、上の食堂ですぐに食べれるよ。」

 





水族館のような魚屋さん。

  








「ニュースキャスターもアロハなんだ」















迷い込んだ市場の端。



  

おじさんのテーマソングはスターウオーズ。

壊れたCDラジカセ。

お嬢さんが
ポンポンたたいて。


直してくれる。


















いいたびですね。





きっと、あたしも。

















日没。

やっと、シンデレラの魔法が切れる頃。




   


旅の目的を探す。










マリンスポーツも、

リゾートホテルも、

プールも、

ない旅。
















あたしには、

目的なんていらなかったんだ。














ミカヅキのような

夏の日差しのような。
君の目に会えただけでも、よかったよ。















空の上で記憶にメモしなおして。














ふと、立ち寄った。


地元の人しか知らないような

地図にないアメジストの海に、




いつか、再び帰ってくると誓った。













オキナワの今日の天気予報は台風だった。










weather report#3
Her solitary journey:kabun okinawa





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