fragrance

 




あの夏の日。

僕は女神とであった。




































散歩の途中。

君を見失ったときは、

香りで教えてくれた。




















目を閉じても。








湯上りの石鹸の香りで。






























秋風の音で声が聞こえなくても。







淡く潮の香りで。






























遅れすぎた季節外れの台風の中。

迷子になってしまっても、


晴れ間を作る魔法使いは、

雨上がりの香りで教えてくれた。













そして、香りは風に運ばれて地球ににじむ。

まるで見えない色のように。

冷たい風が吹き、香りが記憶に変わる頃に、

抱き上げられた僕は、女神の懐の香りにイダカレテ。


ちいさく
「ワン」と吠えた。














Aphrodite
:kabun






Aphrodite:アフロディーテ:ギリシャ神話の12神の一人









薫子とトムに感謝して


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